特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第7集
血液生化学検査
脂質・リポ蛋白
アポ蛋白
塩之入 太
1
,
山田 信博
2
1横須賀北部共済病院内科
2筑波大学臨床医学系内分泌代謝・糖尿病内科
pp.262-264
発行日 2005年11月30日
Published Date 2005/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402101796
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異常値の出るメカニズムと臨床的意義
コレステロールや中性脂肪,ビタミンAやEは水に溶けないので蛋白に結合した状態で血中に存在する.アルブミンに結合している場合もあるが,コレステロールや中性脂肪を運ぶ担体として特化したものがアポ蛋白である.脂質と複合体を形成しリポ蛋白となる(表1).
臨床上の重要性と選択
通常,検査項目に挙がるアポ蛋白は全部で6種類(アポB48,100を分けると7種類)ある.主に中性脂肪だけ上昇する高カイロミクロン血症の場合と,VLDL・IDLも上昇する高コレステロール・高中性脂肪血症のIIb,III,IV型,LDL-コレステロールだけが上昇するIIa型に分けて検討する.疾病によって”A-I,B,E”のセット(IIa,IIb,III,IV型),”C-II,C-III,E”のセット(I,V型といった高カイロミクロン血症の場合)に分ける場合が多い.
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