特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第8集
血液生化学検査
脂質・リポ蛋白
リポ蛋白分画
淡野 宏輔
1
,
島野 仁
1
,
山田 信博
1
1筑波大学人間総合科学研究科内分泌代謝・糖尿病内科
pp.248-250
発行日 2010年10月30日
Published Date 2010/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402104758
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異常値の出るメカニズムと臨床的意義
血清中のリポ蛋白はその比重に従って,軽いものから順にカイロミクロン,VLDL(very low density lipoprotein;超低比重リポ蛋白),IDL(intermediate density lipoprotein;中間比重リポ蛋白),LDL(low density lipoprotein;低比重リポ蛋白),HDL(high density lipoprotein;高比重リポ蛋白)とに大別される.リポ蛋白分画を分離,分析する方法に電気泳動法があり,荷電で分離するアガロースゲル電気泳動法と粒子サイズで分離するポリアクリルアミドディスクゲル電気泳動(polyacrylamide gel electrophoresis:PAGE)法がある.
測定意義は脂質代謝過程で障害されている機構を認識することにある.リポ蛋白分子は相互に関連をもちながら変動しており,疾病時にはリポ蛋白分画の量的変化,組成変化が現れる.
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