今月の主題 酸塩基・電解質―日常で出くわす異常の診かた
処方で多くみられる電解質異常
漢方と低カリウム血症
前田 益孝
1
1取手協同病院腎臓内科
pp.1042-1044
発行日 2010年6月10日
Published Date 2010/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402104492
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ポイント
★利水(利尿)作用をもつ漢方薬は甘草を含有していることがある.
★甘草の主成分,グリチルリチンは腎臓でβ-hydroxysteroid dehydrogenase type 2(11 β-HSD2)を阻害し,コルチゾールのミネラルコルチコイド受容体(MR)への結合を促進し,偽性アルドステロン症を引き起こす.
★甘草は2.5g/日以上の投与量で偽性アルドステロン症を起こす危険が高まるが,少量あるいは長期の内服歴があっても,他薬剤との相互作用や患者の全身状態の変化から,突然,偽性アルドステロン症を引き起こすことがある.
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