今月の主題 浮腫をどう診るか
診断に迷う病態・頭のすみに置きたい疾患
特発性浮腫(idiopathic edema)
東 理
1
,
早野 恵子
2
1かりゆしクリニック
2済生会熊本病院総合診療科
pp.2036-2039
発行日 2008年11月10日
Published Date 2008/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402103602
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
ポイント
●特発性浮腫は生殖年齢の女性にみられ,両側下腿の浮腫を主訴とする病態である.
●月経周期に無関係な朝夕の大きな体重変動に加え,頭痛,不安,倦怠感,抑うつ気分などの精神症状が認められる場合が多い.
●診断は通常,病歴と身体所見から浮腫を生じる疾患を除外することで可能である.
●体重増加や浮腫に対する過度の不安のため,利尿薬や下剤を常用する患者もみられる.
●治療は非薬物療法を中心とし,無効時には副作用をモニターしながら,ACE阻害薬やスピロノラクトンによる薬物療法を行う.
Copyright © 2008, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.