今月の主題 一般内科医が診る循環器疾患―3大病態を把握する
心不全のマネジメント
BNPを心不全の管理にどう活用するか
猪又 孝元
1
1北里大学医学部循環器内科学
pp.691-694
発行日 2008年4月10日
Published Date 2008/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402103312
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ポイント
●心不全の鑑別診断におけるBNPの意義はほぼ確立され,100pg/mlとの心不全診断閾値が広く用いられている.
●産生側(心房細動・心筋伸展不良・心肥大)と代謝側(腎機能障害・加齢・貧血・肥満)の要因がBNP値を修飾する.
●200pg/ml未満を目標としたBNPガイド下心不全管理は心不全イベントの発生を低下させる.
●心不全急性期は従来臨床指標で管理し,慢性期・寛解期には長期予後指標としてBNPを補完的に活用する.
●BNP<100pg/mlの心不全例ではβ遮断薬導入が容易であるが,BNP高値は必ずしも導入困難の予見とはならない.
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