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BNPと心不全
辻 哲
1
,
片山 善章
1
1国立循環器病センター臨床検査部
キーワード:
atrial natrluretic Peptide
,
brain natriuretic peptide
,
C-type natriuretic peptide
,
heart failure
Keyword:
atrial natrluretic Peptide
,
brain natriuretic peptide
,
C-type natriuretic peptide
,
heart failure
pp.1035-1040
発行日 2002年9月15日
Published Date 2002/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542905189
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1.ナトリウム利尿ペプチドファミリー1)
1984年から1990年にかけて,寒川・松尾らのグループにより,3種のナトリウム利尿ペプチドが相ついで単離された.それらは,atrial natriu-retic peptide (ANP),brain natriuretic peptide(BNP),C type natriuretic peptide (CNP)と命名され,ナトリウム利尿ペプチドファミリーと呼ばれるようになった.
図1に示すように,これら3つのペプチドは,分子内の2個のcystein残基がs-s結合することにより17個のアミノ酸残基よりなる環状構造を有する.この環状部分のアミノ酸配列は互いに良く保存されており,特異レセプターとの結合にこの構造が不可欠である.3つのペプチドはそれぞれ異なる遺伝子にコードされているが,元来は同じ遺伝子であったものが進化の過程の中で複製され,別の場所で独自の変化をしてきたものと考えられる.
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