今月の主題 内科医が診る睡眠障害
睡眠呼吸障害の病態と治療
睡眠呼吸障害の疾患概念,疫学,予後
榊原 博樹
1
,
井水 ひろみ
1
1藤田保健衛生大学呼吸器内科・アレルギー科
pp.1308-1312
発行日 2007年7月10日
Published Date 2007/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402102829
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ポイント
●睡眠時無呼吸症候群(SAS)は,無呼吸-低呼吸指数(AHI)が5以上の睡眠呼吸障害(SDB)に日中傾眠,倦怠感などの自覚症状を伴うときに診断される.
●症状の有無にかかわらず,AHI15以上でSASとする新しい診断基準が提示された.
●低呼吸は3~4%以上の酸素飽和度の低下か,脳波上の覚醒反応を伴うイベントのみを採用するべきである.
●AHI5以上のSDBは30歳以上の男性の24.0%,女性の9.0%に認められる.
●AHI5以上のSASは30歳以上の男性の4%,女性の2%に認められる.
●AHI30以上のSASは,心血管イベントやそれによる死亡のリスクを約3倍に高め,経鼻持続陽圧呼吸療法(nCPAP)によりそのリスクは回避される.
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