今月の主題 臨床医のための呼吸調節と障害
睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群の疫学
榊原 博樹
1
,
齊藤 八千代
2
,
茂谷 真一
3
1藤田保健衛生大学医学部呼吸器内科・アレルギー科
2末次クリニック
3豊田地域医療センター内科
pp.1140-1142
発行日 2004年7月10日
Published Date 2004/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402100876
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ポイント
症状の有無にかかわらず,無呼吸・低呼吸指数(AHI)が5/h以上は病的な睡眠呼吸障害(SDB)とされ,30歳以上の男性の24%,女性の9%を占める.
SDBに日中の眠気などの自覚症状をもつと睡眠時無呼吸症候群(SAS)と診断され,その有病率は30歳以上の男性の4%,女性の2%である.
SASは言うに及ばず,病的なSDBは放置されると高血圧の発症因子となり,冠動脈疾患や脳血管障害の発症にも関与する.
SASのほとんどは,舌や咽頭軟部組織,顎顔面形態などの異常による上気道(咽頭腔)の狭小化に基づいて発症する.肥満はSASの発症にとって十分条件でも必要条件でもない.
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