心房細動の疾患概念と疫学

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・心房細動は，心電図上，低振幅の基線振動と不規則な心室リズムを特徴とする上室性不整脈の1つである．

・わが国では人口の高齢化に伴い心房細動の有病者数が増加傾向にある．今後もさらに増加することが予想され，総人口の1.0%を超える100万人以上に達すると推測されている．

・わが国で心房細動有病率が増加している背景として，単なる高齢化だけでなく，時代の変化に伴う疾病構造の変化も重要な因子である．リウマチ性心臓弁膜症に起因する心房細動患者は減り，現在は，高血圧や糖尿病を主とする生活習慣病を背景とした心房細動がその大半を占めるようになってきた．