書評
内科レジデントの鉄則
竹村 洋典
1
1三重大・総合診療部
pp.1137
発行日 2007年6月10日
Published Date 2007/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402102810
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研修医向けの書籍に常に目を通す私も,この本を読んだときに,思わず「ワォー」と言ってしまった.
研修医向けの書籍の大切なことの第一は,プラクティカルであることである.どんな施設の研修医たちも心のなかは不安でいっぱいある.苦しむ患者を前に知らないことがたくさんある.大学で知識は得たはずだが,頭が回らない.手も動かない.しかし一方で,医師になる以上,必要最低限のことは経験したいとも思う.少なくとも誰でもが出遭うであろうコモンな問題・疾患の対処方法は知っておきたい.よい指導者がそばにいてくれたらばその対処方法に困ることはなくなるかもしれないが,いつもというわけにはいかない.そんなときに「ああ,あってくれて本当によかった!」と思えるのが,コモンな問題・疾患に対して具体的にその対処方法を教えてくれる本である.『内科レジデントの鉄則』はまさしくそのような本である.薬品名など大胆に選んでくれていることに,熟考の後と自信が垣間見られて拍手を送りたくなる.
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