書評
—聖路加国際病院内科チーフレジデント 編—内科レジデントの鉄則 第4版
徳田 安春
1
1群星沖縄臨床研修センター
pp.1335
発行日 2024年7月10日
Published Date 2024/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402229692
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内科系の救急および夜間や休日の病棟患者ケアをレジデント主体で対応してきた歴史を持つ聖路加国際病院内科の「臨床の鉄則」本の改訂が出た.当直を担当する内科系医師はここまでやれるとよいことがわかる本だ.今版もチーフレジデント経験者が主体となって執筆されており,屋根瓦のコアメンバーによる最新のクリニカルパールが満載である.箇条書きで重要点が整理されており,読みやすい.研修医や専攻医などのいわゆる内科レジデントはもちろんのこと,内科実習に参加する医学生や内科病棟ケアに関係する医療者に幅広くお薦めできる.
「病棟当直編」では,重症患者の見逃しを避けるための鉄則を示し,安心して任せられる当直医となれるような内容となっている.ショックについては,発熱や全身状態に注意しつつ全身の所見を取ることが重要であり,血圧の絶対値ではなく循環が維持されているかの意識を持つことが必要としている.「臨床的なショックとは重要臓器循環不全であること」を強調してくれている.重要かつコモンな症状について,病歴,診察,診断,検査,治療の重要点が記載されており,酸素飽和度低下や意識障害,不安定な不整脈,胸痛,腹痛,頭痛,嘔気・嘔吐(おうと),血糖異常,不眠,せん妄,そして1型アレルギーなどのさまざまな病態をカバーしてくれている.
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