#総合診療
#書評:内科レジデントの鉄則 第4版
徳田 安春
1
1群星沖縄臨床研修センター
pp.105
発行日 2024年1月15日
Published Date 2024/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429204645
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内科系の救急や夜間・休日の病棟患者ケアをレジデント主体で対応してきた歴史をもつ聖路加国際病院内科の「臨床の鉄則」本の改訂が出た。当直を担う内科系医師が、ここまでやれるとよいことがわかる本だ。今版もチーフレジデント経験者が主体となって執筆されており、屋根瓦式のコアメンバーによる最新のクリニカルパールが満載である。箇条書きで重要点が整理されており、読みやすい。研修医や専攻医などのいわゆる内科レジデントはもちろんのこと、内科実習に参加する医学生や内科病棟ケアに関係する医療者に幅広くお薦めできる。
「病棟当直編」では、重症患者の見逃しを避けるための鉄則を示し、安心して任せられる当直医となれるような内容となっている。ショックについては、発熱や全身状態に注意しつつ全身の所見をとることが重要であり、血圧の絶対値ではなく「循環」が維持されているかの意識をもつことが必要とされている。「臨床的なショックとは重要臓器循環不全であること」を強調してくれている。重要かつコモンな症状について、病歴聴取・身体診察・診断・検査・治療の重要点が記載されており、酸素飽和度低下や意識障害、不安定な不整脈、胸痛、腹痛、頭痛、悪心・嘔吐、血糖異常、不眠、せん妄、そしてⅠ型アレルギーなどのさまざまな病態をカバーしている。
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