今月の主題 一般医も診る血液疾患
一般医も診る血液疾患―マネジメントの注意
腎性貧血,慢性疾患に伴う貧血のマネジメント
高橋 直樹
1
,
別所 正美
1
1埼玉医科大学第1内科
pp.816-818
発行日 2003年5月10日
Published Date 2003/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402102048
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ポイント
・基礎に腎不全があり,血中エリスロポエチン(EPO)の相対的または絶対的低下が主な原因である貧血を,腎性貧血という.
・保存期または透析下の慢性腎不全患者は,いずれも遺伝子組換えヒトエリスロポエチン(rhEPO)の保険適用があり,欧米の成績では,Htを33~36%に高めることにより予後とQOLを高めることが知られている.
・慢性疾患に伴う貧血(anemia of chronic disorders:ACD)の病態には炎症性サイトカインによる赤芽球系コロニーの抑制が関与しており,最近では基礎疾患の病態の改善のほかに,抗TNF-α抗体による貧血の改善が期待されている.
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