連載 外来研修医教育への招待・1【新連載】
ようこそ,外来研修医教育の現場へ
川尻 宏昭
1
1名古屋大学医学部附属病院 在宅管理医療部 地域医療センター
pp.178-183
発行日 2007年1月10日
Published Date 2007/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402101986
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皆さん,はじめまして.そして,ようこそ外来研修医教育の現場へ.これから,日々外来での研修医教育に悪戦苦闘している私たちの現場に一緒に入りこんでいただこうと思います.
新医師臨床研修制度が始まり,研修医を取り巻く環境も変化してきました.そして,これは研修を取り巻く環境というだけでなく,指導医,病院全体を取り巻く環境への変化ももたらしたようです.今回の「新医師臨床研修制度」は,「プライマリケア能力」ということがその到達目標として重要視されています.従来の研修医教育のなかで,必要とされつつも十分ではなかった外来研修も,「プライマリケア能力」の重要な一つとして今回の研修制度では必要となってきました.私も含め,数年?前の研修医たちは,「外来研修」といえば,「救急外来研修」がその主体であり,また,よく指導医から「入院患者もろくに診れないやつが外来など十年早い」といわれたものです.一方で,「入院患者さんが診られようになれば外来は大丈夫?」という疑問が私には湧きますが,その議論は今後の連載の課題にすることとして,とにかく,そんななかでの今回の研修医制度の変更は,「外来研修」のあり方を考えるという意味でも少なからぬ影響を及ぼしつつあるのではないかと感じています.今回,佐久総合病院における私たちの取り組みを紹介させていただき,皆さんと一緒に外来での研修医教育について考えてみたいと思います.
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