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書評 看護教育へようこそ 第2版
今村 恵
1
1鹿児島医療技術専門学校看護学科
pp.914
発行日 2021年9月25日
Published Date 2021/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663201818
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成果が見える看護基礎教育へのパラダイムシフト
これからの看護基礎教育は、大きく変わらなければいけない―。40年以上、看護基礎教育に邁進している著者たちが本書をとおして示すメッセージが胸に響く。本書の改訂版では、初版の全18章構成は変わらずに増補され、これからの社会に求められる看護基礎教育実践に必要なノウハウと、時代が変化しても変わることのない看護基礎教育の本質が惜しみなく語られている。
超高齢・多死社会、生産年齢人口減少など、さまざまな問題をかかえるわが国の社会変化に対応できるよう、看護基礎教育では2022(令和4)年の施行に向けて保健師助産師看護師学校養成所指定規則の第5次改正が行われ、看護師等養成所の運営に関するガイドラインの一部改正も行われた。厚生労働省で開催された看護基礎教育検討会に構成員として参加した著者は、「看護師ライセンスがあれば仕事に困らない時代はそろそろ終わりを迎える。地域に必要とされる看護職者を育成できるか、社会に貢献できる人材育成ができるかが学校、養成所の存続にもかかわってくる」と明快に述べ、地域のニーズに応えられるカリキュラム編成や教育方法を駆使し、成果が見える看護基礎教育へのパラダイムシフトを強く訴えている。
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