特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第7集
内分泌学的検査
副腎
コルチゾール
板橋 明
1
1埼玉医科大学臨床検査医学
pp.334-335
発行日 2005年11月30日
Published Date 2005/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402101820
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コルチゾールは副腎の束状層で作られるステロイドホルモンでACTH(副腎皮質刺激ホルモン)の刺激により合成され,分泌される.コルチゾールは逆にACTHに対してネガティブフィードバック機能をもつ.生命維持活動に必須のホルモンで,過剰になるとCushing症候群を,不足すれば副腎不全を引き起こす.また,生体の危機に対して反応するストレスホルモンであり,ストレスのかかった状態では一時的に上昇する.
異常値の出るメカニズムと臨床的意義
コルチゾールはACTHの分泌に伴い,明け方から午前中に高く,夕方に低くなる日内変動をするので,検査に当たってはこの点の注意がまず肝要である.すなわち,採血時刻の情報抜きに検体を採取したり,解釈したりしてはならない.
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