特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第8集
内分泌学的検査
副腎
コルチゾール
照井 健
1
,
須田 俊宏
1
1弘前大学大学院医学研究科内分泌代謝内科学講座
pp.344-346
発行日 2010年10月30日
Published Date 2010/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402104787
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異常値が出るメカニズムと臨床的意義
コルチゾールは代表的な副腎皮質糖質コルチコイドであり,その分泌は下垂体由来の副腎皮質刺激ホルモン(adrenocorticotropic hormone : ACTH)により促進的に調節されている.血中ACTH濃度は日内変動(早朝に頂値,深夜に低値)を有し,かつストレスで容易に上昇するという特徴をもつため,血中コルチゾール濃度も同様に大きく変動する.
コルチゾールが過剰分泌されるメカニズムとしては,下垂体腺腫もしくは異所性腫瘍から分泌されるACTHに刺激を受けて副腎から過剰なコルチゾールを分泌するもの(ACTH依存性)と,副腎腫瘍もしくは過形成によりコルチゾールを過剰分泌するもの(ACTH非依存性)がある.
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