特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第7集
一般検査
髄液その他の穿刺液
胸水・腹水検査
猪狩 淳
pp.48-49
発行日 2005年11月30日
Published Date 2005/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402101721
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胸水・腹水貯留のメカニズムと臨床的意義
胸水は胸膜腔内に,腹水は腹腔内に組織間液が病的に異常貯留,増加した状態である.その貯留液の性状により,一般的に漏出液と滲出液に分ける.
漏出液は組織破壊を伴わない非炎症性疾患でみられることが多く,血管内から血管外の組織や体腔に漏れ出た体液で,血漿膠質浸透圧の低下,静脈圧の上昇,血管透過性の亢進などによる.滲出液は漿膜の炎症や破壊を伴う疾患でみられ,炎症により毛細血管が拡張し,血管の透過性が亢進して血液成分が血管外へ滲出した体液である.
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