特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第7集
DPC時代に向けた臨床検査
得られた検査結果をどう解釈するか―検査の臨床疫学Ⅱ
小山 弘
1
1京都大学医学部附属病院総合診療科
pp.23-26
発行日 2005年11月30日
Published Date 2005/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402101715
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検査前確率と検査結果の解釈
外来にて①(架空です)
54歳男性.重喫煙者.以前から会社の検診で高血圧と高脂血症を指摘されていたが,放置していた.1カ月ほど前から,階段を昇ったときに胸の締まる感じがしていたが,休むと数分で収まるため,様子を見ていた.2週間くらい前から,徐々に胸部不快感が強くなり,持続時間が長くなってきたため受診.
安静時心電図で心筋梗塞の所見がないことを確認した後,担当医自身が付き添いながら,負荷心電図を施行.胸部不快感が再現され,心電図前胸部誘導でST低下を認めた.
担当医 「当たり!」
外来にて②(架空です)
18歳女性.非喫煙者.数カ月前から時々安静時に前胸部の痛みを感じていた.昨日,TVを見ているときにかなり強い前胸部痛があり,数分で消失した.心配になって本日受診.安静時心電図で異常所見がないことを確認した後,負荷心電図を施行.心電図でST低下を認めた.
担当医 「??」
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