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今月の特集1 推奨される抗核抗体検査
実臨床での抗核抗体検査結果の解釈
Measurement of anti-nuclear antibodies in clinical practice
伊藤 聡
1
1新潟県立リウマチセンター
キーワード:
抗核抗体
,
蛍光抗体(IF)法
,
酵素免疫測定(ELISA)法
,
放射免疫測定(RIA)法
,
二重免疫拡散(DID)法
Keyword:
抗核抗体
,
蛍光抗体(IF)法
,
酵素免疫測定(ELISA)法
,
放射免疫測定(RIA)法
,
二重免疫拡散(DID)法
pp.1469-1473
発行日 2017年12月15日
Published Date 2017/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542201446
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Point
●抗核抗体測定は蛍光抗体(IF)法と酵素免疫測定(ELISA)法がある.膠原病特異抗体測定時にELISA法の定量は有効である.一方IF法は,未知の自己抗体を含めた全ての抗核抗体の検出に優れている.
●抗DNA抗体には放射免疫測定(RIA)法とELISA法がある.RIA法が疾患活動性をより正確に表す可能性があるが,環境保全の面では,アイソトープを使用しないELISA法が優れている.
●ENA抗体の測定は二重免疫拡散法(DID法,別名Ouchterlony法)とELISA法がある.ELISA法では,高γグロブリン血症が存在する場合の偽陽性に注意をする.抗SS-A抗体がDID法で32倍以上の場合は胎児の完全房室(AV)ブロックの予測になり,ELISA法での抗体価の追跡が有用である可能性がある.
●近年,RNAポリメラーゼⅢ抗体,抗ARS抗体,抗MDA5抗体,抗TIF-1γ抗体,抗Mi-2抗体などの測定が保険収載され,膠原病の診断,治療の進歩が期待される.
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