特集 Common Disease インストラクションマニュアル―患者に何をどう説明するか
物理・化学的因子による疾患
熱中症(heat illness)
森野 一真
1
1山形県立救命救急センター
pp.626-630
発行日 2006年11月30日
Published Date 2006/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402101624
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熱中症の特徴は,①労作を含む暑熱環境下で生じる体温異常,②予防が可能,③死に至る可能性がある,というところにある.予防のために ①体温測定(体調評価),②環境温の測定・評価,③環境温35℃以上での運動の禁止,④強制水分摂取と自由水分摂取,⑤無理をしない,などの指導が必要である.発症の予測は気温,頭痛,めまい,口渇,倦怠感などを目安にし,現場での高体温に対しては冷却方法(① 頸部・腋窩・鼠径部冷却,②水や微温湯の噴霧など)を行い,救急要請するようアドバイスする.熱中症はどこでも誰にでも起こりうること,予防が最も重要であることを強調してほしい.
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