今月の主題 血液腫瘍はどこまで治し得るのか
治癒が期待できない血液腫瘍
Ph陽性急性リンパ性白血病
柳田 正光
1
1名古屋大学医学部血液内科
pp.1161-1163
発行日 2006年7月10日
Published Date 2006/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402101288
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ポイント
フィラデルフィア(Ph)染色体は成人急性リンパ性白血病(acute lymphoblastic leukemia:ALL)において最も頻度の高い染色体異常である.
Ph陽性ALLの予後はきわめて不良であり,通常の化学療法で治癒に至ることはきわめて稀である.
治癒指向の治療法として唯一確立されているのが同種造血幹細胞移植である.
近年研究が進められているイマチニブ併用化学療法は有望な治療法であり,さらなる研究の推進が期待される.
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