今月の主題 慢性心不全を最近の知見から整理する―病態生理から治療まで
最近注目されている病態の特徴と臨床
慢性心不全に伴う睡眠時無呼吸症の治療
弓野 大
1
1東京女子医科大学病院循環器内科
pp.1808-1813
発行日 2004年11月10日
Published Date 2004/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402101153
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ポイント
慢性心不全患者には睡眠障害が高率に併存し,その存在は心不全の予後増悪因子の一つとなることが明らかとなっている.
OSAの低酸素血症,高炭酸ガス血症,交感神経活性亢進,胸腔内陰圧の増悪という病態生理が心血管系に与える重要な因子である.
CSAは心不全の単なる帰結となるだけでなく,心不全の病態自体をより増悪させる因子となる.
HF-CSAの治療には,薬物治療,酸素療法,および陽圧呼吸療法(CPAP, BiPAP)などがあるが,患者の背景や病態など個々の症例により十分に検討を行うことが必要である.
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