今月の主題 肝疾患の疑問に答える―研修医と内科医のために
座談会
肝疾患診療ガイドラインの現状と問題点
森實 敏夫
1
,
銭谷 幹男
2
,
柴田 実
3
,
上野 文昭
4
1神奈川歯科大学内科
2東京慈恵会医科大学消化器・肝臓内科
3NTT東日本関東病院消化器内科
4大船中央病院消化器肝臓病センター
pp.1712-1722
発行日 2004年10月10日
Published Date 2004/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402101137
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上野 本日は,「肝疾患診療ガイドラインの現状と問題点」というテーマで,ご討論いただきたいと思います.
昨今日本でも,各種疾患のガイドラインが,国や学会主導で作成されています.しかし,このガイドラインを臨床医が正しく理解して,使いこなせているかというと,問題もあるようです.
例えば,臨床医のなかには“ガイドライン盲信派”と“ガイドライン嫌悪派”がいて,後者には「ガイドラインに従わないと医療訴訟で負けるのではないか」という不安を感じている人もいます.
そもそもガイドラインはスタンダードではないので,診療において固執する必要もないし,全面的に依存もできず,もう少しフレキシブルに考えなければいけないはずです.
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