「デキル!」と言わせるコンサルテーション 第1回【新連載】
コンサルテーションについて考えてみよう
川畑 雅照
1
1虎の門病院呼吸器科・医学教育部
pp.154-156
発行日 2005年1月10日
Published Date 2005/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402100449
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初期研修の病棟でのコンサルテーションの一場面
■指導医:「さっきの入院患者,よくわからないからコンサルトだ!よろしく!」
(そう言い放ち,忙しそうに病棟から立ち去った)
●研修医:「わかりました!」
(返事した瞬間,その研修医は消化器内科医のポケットベルをコールしていた)
●研修医:「今日の入院患者が,お腹が痛いって言ってるんで診てください.ついでに上部の内視鏡もやってほしいし,治療方針も教えてください!」
◆専門医:「この前も言ったが,何だ,そのコンサルトは!もう,おまえの相談は受けんぞ!」
“ガチャッ!ツー,ツー……”
●研修医:「・・・」
(怒鳴られた理由もわからず,立ちつくしていた……)
さて,なぜこの研修医は怒鳴られたのでしょうか? 専門医が忙しい外来の最中だったから? そうかもしれません.いきなり診に来いという言い方が少し失礼だったから? その可能性もあるでしょう.しかし,それだけではありません.そもそも,この研修医の相談は,コンサルテーションとは言えないところが問題であることに,彼は気付いていないようです.この研修医は,日々の病棟業務の忙しさあまりか指導医の“言う通りに動くぞマシーン”と化し,一呼吸おいて考えることを忘れてしまったようです.
そこで,連載第一回目の今回は,この不憫な研修医のためにも,診療の現場における他科の医師へのコンサルテーションとは何かについて,少し議論してみたいと思います.
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