「デキル!」と言わせるコンサルテーション 第8回
デキレジのコンサルテーション①呼吸器系
川畑 雅照
1
1虎の門病院呼吸器科・医学教育部
pp.1480-1483
発行日 2005年8月10日
Published Date 2005/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402100250
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初期研修の病棟でのコンサルテーションの一場面
(午後の気管支鏡が終わった専門医に研修医からコールがあった)
●研修医:「虫垂炎で入院中の患者さんの件で,コンサルテーションの依頼をお書きしましたので,お手すきのときにご高診下さい」
■専門医:「わかった.夕方,病棟に行くから」
(そして…夕方の病棟で……)
●研修医:「患者さんは生来健康な24歳の女性で喫煙歴はありません.今回,虫垂炎の手術前の胸部X線で結節影を認め精査しました」
(プレゼンも立板に水のごとく滑らかに進んだ)
●研修医:「胸部CTでは右S6に結節が存在しており,悪性の可能性も考え全身の精査をしました.頭部CT,骨シンチ,腹部CTでは転移の所見はなかったのですが,念のために明日院外でPETの予定も……」
■専門医:「たった5mmの結節で石灰化もあるしどうみても炎症性じゃないか! こんな若い女性の肺癌なんてきわめて稀だぞ! どうして無駄な検査の前にコンサルテーションしないんだ!!」
緊急性の有無も踏まえて,専門医にも気を使って,ダメレジの汚名返上にと,気合いを入れてプレゼンしたのですが,結果は…また,叱られてしまったようです.今回は少しやり過ぎのようです.どこまで検査するかについては,診療科によっても異なり簡単な問題ではないようですね.
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