今月の主題 急性冠症候群へのアプローチ
急性冠症候群の理解
Ischemic Preconditioningと虚血耐性
真田 昌爾
1
,
北風 政史
2
1ハーバード大学ブリガムアンドウィメンズ病院循環器科
2国立循環器病センター心臓血管内科
pp.2086-2088
発行日 2005年12月10日
Published Date 2005/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402100380
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ポイント
ischemic preconditioningとは,臨床医の経験から実験的に確立された「虚血で障害から保護される」逆説的現象である.
急性期に細胞内ATP含量減少遅延,酸素消費量減少,細胞構造破壊減少,虚血細胞死遅延がみられる.
効果発現は経時的に二峰性で,多種多様な機序を経て強力・確実かつ普遍的な臓器保護効果を持つ.
慢性的にはリモデリング減少,血管新生に伴う血流量増加などの副次的効果もある.
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