今月の主題 アルコールと内科疾患
アルコールによる臓器障害
アルコールと膵炎
西野 博一
1
1東京慈恵会医科大学消化器・肝臓内科
pp.1560-1563
発行日 2005年9月10日
Published Date 2005/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402100267
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ポイント
急性膵炎の約30%,慢性膵炎の約70%がアルコール性である.
アルコール性膵炎では血清アミラーゼ値の上昇が認められない症例もあるため,必ず他の膵酵素(リパーゼ,エラスターゼ1,トリプシン)を併せて測定する.
アルコール性急性膵炎では,敗血症による死亡率が高い.
アルコール性慢性膵炎の膵管像の変化は高度であり,進行性である.
アルコール性慢性膵炎の約75%に膵石を認め,半数に糖尿病を合併する.
アルコール性慢性膵炎の予後は最も悪い.
治療の原則は禁酒であるが,困難な場合が多く,生活指導が必要である.
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.