特集 思春期の薬物乱用予防—生きる力をやしなう活動を求めて
行政としての取り組み
鈴木 達夫
1
1東京都衛生局薬務部薬事審査課
pp.105-108
発行日 2002年2月15日
Published Date 2002/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902670
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覚せい剤や大麻などの薬物乱用による全国の年間検挙者数は,平成8年に2万人を超え,警察庁が,平成10年1月に突入を宣言した「第三次覚せい剤乱用期」は,現在も続いている.検挙者数も,平成5年以来毎年3千人を超えており(図1),次世代を担う青少年が薬物乱用に手を染めることは,大きな社会問題であり損失である.
東京都における薬物乱用状況をみると,長期的な乱用拡大傾向が続いている.また,一般市民のみならず,特に若年層への乱用の拡大が深刻な問題となっている.平成12年度では,都内での覚せい剤事犯の検挙者の約4割,大麻事犯の検挙者の約6割を30歳未満の青少年が占めている(図2).
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