調査報告
テレビ局技術者の長時間労働と労働意識—生活習慣,健康に与える影響
松岡 敏夫
1
,
上畑 鉄之丞
1
,
千田 忠男
1
,
阿部 真雄
1
,
笹川 七三子
1
Toshio MATSUOKA
1
,
Tetsunojyo UEHATA
1
,
Tadao CHIDA
1
,
Masao ABE
1
,
Namiko SASAKAWA
1
1杏林大学医学部衛生学教室
pp.283-291
発行日 1987年4月15日
Published Date 1987/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401207458
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■はじめに
近年のわが国労働者の年間総労働時間は,週休2日制の順調な普及にもかかわらず減少せず,欧米先進国に比較してもまだまだ多く,労働時間短縮をはかるうえで労働行政上での重要な課題にもされ1),これらの主要因である残業時間の多さは労働者の疲労蓄積や健康障害の悪化との関連でも注目されているところである2).
筆者らは今までに過重な労働負担による健康影響を,循環器疾患による在職死亡のケーススタディによって検討し,そのなかに長時間労働の継続による慢性的ストレスが,基礎疾患を悪化させたと考えられる「過労死」というべき状態があることを指摘してきた3,4).
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