連載 全国の事例や活動に学ぶ
今月の事例 沖縄県中央保健所
「情報処理技術研修」を試みて
国吉 秀樹
1
,
吉田 良平
2
1沖縄県宮古保健所
2鳥取県倉吉保健所
pp.438-439
発行日 1999年6月15日
Published Date 1999/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902100
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平成10年度に3回連続シリーズでの「情報処理技術研修」を企画・実施した.これは,中央保健所の地域保健特別対策事業「中核保健所としての研修体系づくり」の3年目としてのモデル研修である.過去2年は,地域保健の研修に関するニーズ調査と需給調査を行っている.ところで,「情報処理」の研修も「技術」の研修も頻回に催されているが,それぞれ悩ましい問題を抱えているように思う.「情報処理研修」は,どんな「情報」を,なぜ「処理」するのかを明らかにして臨まなければ,日頃の業務への活用を再度組み立てなければならない.「技術研修」はさらに難しく,業務の改善なり調査研究の進め方なりでかなり努力・工夫をしていて,現状を乗り越えるための「技術」を必要としているとき初めて有効となる.すなわち,受講者と研修企画者の目的を持った「需要」が十分に醸成されていなければならない.私たちは,よく「これをきっかけに…ができることを期待する」研修を実施しがちであるが,きっかけはかなり周到に演出されなければ進展は難しい.
今回の研修であるが,まず受講者にしっかりと目的を持って参加してもらうために,個別に学習するテーマを持つことを課した(表1).テーマは受講希望者から事前に提出を求め,これをまとめる意志を企画者と確認した.受講者は3回シリーズの研修の期間中にテーマの内容をまとめ,発表することになる.
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