連載 老人保健法にもとづく機能訓練事業全国実態調査報告
3.介護保険制度と機能訓練事業について
澤 俊二
1
,
亀ケ谷 忠彦
1
,
岩井 浩一
1
,
安岡 利一
1
,
大仲 功一
1
,
伊佐地 隆
1
,
大田 仁史
1
1茨城県立医療大学
pp.436-437
発行日 1999年6月15日
Published Date 1999/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902099
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機能訓練事業と介護保険制度の両者に基調として流れているのは,障害を持つ人々のQOLを高めること,さらには要介護者を作り出さないこと,すなわち介護予防(要介護者は介護量の軽減)の方針である.介護保険制度が充実してゆけば,これまで保健予防の柱であった機能訓練事業や訪問指導事業は必要なくなるのではないかと考えるのは早急である.要介護者を作り出さないためには,保健事業としての機能訓練事業と訪問指導事業がその役割を担い,介護を要するようになれば介護保険の種々のサービスで支える.介護予防の視点から考えるならば,多くの選択肢を市町村が持つことが必要であり,将来的には膨大な財政負担の軽減へとつながることが期待できる.
設問21では介護保険制度に対する認識を現場のスタッフに問うた.介護保険制度との役割分担の観点から考察を加えたい.
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