連載 全国の事例や活動に学ぶ
今月の事例 沖縄県中央保健所
「所内学習会」のすすめ
国吉 秀樹
1
,
竹内 俊介
2
1沖縄県中央保健所
2島根県益田保健所
pp.284-285
発行日 1999年4月15日
Published Date 1999/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902068
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中央保健所は69名と県では大所帯の保健所であり,沖縄県の中核保健所という位置づけを得ている.県の保健分野担当職員の研修や県全体の企画,あるいは福祉分野との共同事業を構築するデザインを中心的に検討したりしているのだが,緒についたばかりで課題は多い.筆者は総務課企画情報班の所属であることから研修の企画に当たることが多いが,今回は「所内学習会」として企画情報班独自に始めた研修(?)について述べたい.
平成10年の4月より現在まで基本的に毎月1回第3金曜日の午後4時から5時15分までの1時間余を当てて行っており,1カ月前には所内外の講師を決定して依頼している.始めるにあたって考えたことは,大所帯ゆえに集められた所内の多くの人材の専門的知識,技術を所全体で活用しようということであった.同じ職場にいても,日頃の業務に直接の結びつきがなければ意外と専門の話をする機会はないものであるし,一つのテーマについて意見を交わすことも職員全体でとなると種々の困難が伴う.また,日頃の業務に関係は薄いかもしれないが,公衆衛生の課題を考える上では重要,という分野は話されにくい.もつとも,既に最近の保健所の抱える問題などについて(市町村支援とか)所長を中心に講話などを行い,保健所職員としての目標などを確認されている職場も少なくないと聞いているが,私たちの場合はもう少し「緩やかな,贅沢な時間」を共有したいと思ったのである.
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