資料
ジャカルタ宣言—21世紀にむけたヘルスプロモーション
鳩野 洋子
1
,
岩永 俊博
2
,
神馬 征峰
3,4
1国立公衆衛生院公衆衛生看護学部
2国立公衆衛生院疫学部
3JICAネパール事務所
4JICA地域保健
pp.841-845
発行日 1997年11月15日
Published Date 1997/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401901790
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序
第4回ヘルスプロモーション国際会議は,「来たるべき時代の新たな担い手たち—ヘルスプロモーションを21世紀へ導くために」,というテーマのもと,1997年7月21日から25日まで,ジャカルタにおいて,国際的な健康戦略の開発が待たれる決定的な時に開催された.WHO加盟国が,「すべての人に健康を」という地球規模の戦略と取り組み,またアルマアタ宣言によるプライマリ・ヘルス・ケアの諸原則とも果敢に取り組んでから,約20年の月日が流れている.カナダのオタワで第1回ヘルスプロモーション国際会議が開かれてからは11年が過ぎている.同会議の結果はヘルスプロモーションのためのオタワ憲章として出版され,その後ヘルスプロモーションを導きかつ鼓舞する原典として位置づけられてきた.その後,それに引き続く国際会議やその他の会合では,ヘルスプロモーションの主要戦略の意味や妥当性が明らかにされてきた.1988年オーストラリア・アデレイドにおける「健康的な公共政策づくり」,1991年,スウェーデン・サンズバルにおける「健康のための環境づくり」のための国際会議は,その代表例である.
第4回ヘルスプロモーション国際会議は,はじめて発展途上国で開催され,そしてはじめてヘルスプロモーションを支援すべく民間部門が参加した会議でもある.本会議では効果的なヘルスプロモーションのためにこれまで何を学んできたのかを振り返り,さらに健康の決定要因を再検討するという機会が得られた.
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