特集 今,WHOの歩みから学ぶもの
<レポート>第4回ヘルスプロモーション国際会議速報—ジャカルタ宣言
神馬 征峰
1,2
1JICAネパール事務所
2JICA地球保健
pp.650
発行日 1997年9月15日
Published Date 1997/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401901756
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WHOによって「すべての人に健康を」という世界戦略が示され,アルマアタ宣言によるプライマリヘルスケアの原則が提示されてから約20年の年月が流れた.そして1986年,カナダのオタワで第1回ヘルスプロモーション国際会議が開かれてからは10年余りになる.同会議の結果はオタワ憲章として提示され,その後新たな公衆衛生戦略として保健政策や健康教育分野などに大きな影響を与えてきた.
この間,世界の健康の動きとしては,エイズなどの新たな感染症が出現,結核などの感染症もまた再興してきている.内戦や隣国との戦争による難民問題もまた見逃せない.かたや一見平和な国でも,人々の生活を取り巻く環境の改善は未だ困難であり,ライフスタイルに基づく疾患の減少はあまり期待できない現状である.
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