学会だより 第37回日本臨床細胞学会総会
21世紀の臨床細胞学にむけて
井上 勝一
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1北海道大学大学院地球環境科学研究科環境情報医学講座
pp.1445-1446
発行日 1996年12月15日
Published Date 1996/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542903196
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第37回日本臨床細胞学会は,去る1996年5月30日~6月1日の間,すがすがしい初夏の盛岡で開催された.会長は岩手医科大学産婦人科西谷巌教授である.西谷教授が国内外で多年にわたり培われた業績を凝集した学会といっていい.
今回の学会の特徴と趣旨は,会長講演"Cyto-metry:Image vs Flow"で述べられている.「細胞診は鋭敏な癌の検出法として評価は高いが,診断法としての特異性は未完成である.近年,癌細胞に特有の遺伝子型にかかわる研究が目覚ましく進歩した.これによって,増殖因子や遺伝子あるいは遺伝子産物が計量できるようになり,これらの不均衡が診断上の重要な情報になりつつある.さて,21世紀の細胞診はいかにあるべきか.形態所見に依存した細胞診から,客観化,自動化そして能率化をもたらす計量細胞診の確立に向けて……」.
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