報告
離島医療における臨床検査—沖縄県波照間島の調査から
小林 廉毅
1
,
上原 鳴夫
2
,
下杉 彰男
3
Yasuki KOBAYASHI
1
,
Naruo UEHARA
2
,
Akio SHIMOSUGI
3
1帝京大学医学部公衆衛生学教室
2国立病院医療センター国際医療協力部
3国立病院医療センター臨床検査科
pp.146-149
発行日 1993年2月15日
Published Date 1993/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401900754
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1.はじめに
昭和40〜50年代の全国医学部の整備により,医師総数は急速に充足しつつあるが,その地域格差は依然として残っている.わが国の僻地医療は,厚生省や地方自治体等の努力が一定の成果を上げたとはいえ,いまなお深刻な状況にあると言えよう1).今後も医療従事者の確保は積極的に取り組むべき課題であり,僻地従事者を支える諸システムの整備はさらに強化される必要がある2).我々は支援システムの一環である離島の臨床検査態勢について,平成3年5月に,沖縄県波照間島診療所と後方支援病院を調査する機会を得たので,その現状に考察を加えて報告する.
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