新しい保健活動の視点
「中野区保健推進計画」と保健所活動
永見 宏行
1
Hiroyuki NAGAMI
1
1東京都中野区中野保健所
pp.132-136
発行日 1993年2月15日
Published Date 1993/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401900749
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●はじめに
中野区は平成4('92)年3月に,平成13(2,001)年度までの10年を計画期間とする「中野区保健推進計画1)」を策定した.この計画の特徴は,①「地域健康づくりの支援」を重点施策に掲げて,小地域(平均人口2万人,中学校区に準ずる地域)で,区民と区(特に保健所)が協働して「総合保健活動」を推進することを打ち出したこと,②保健の主体をもって,保健・医療・福祉の連携を提案したこと,③「生活環境衛生」(食環境・営業施設環境・住環境・地域環境)の対物サービスを区民の健康づくりの基礎ととらえて施策化し,環境保全や消費者行政との連携も明らかにしたこと,④学識者のアドバイスを得ながら「職員の検討会」で原案をつくる等,区の職員が自分たちの頭と手足を使用して作成したこと,である.ここでは,その①,②を中心にした特徴とその背景を明らかにするなかで,今後の保健所活動のあり方を考察したい.
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