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痴呆専門老人保健施設「希望ケ丘」の現状と問題点
河崎 茂
1
,
河崎 建人
1
,
西尾 博行
1
,
衣川 満哉
1
Shigeru KAWASAKI
1
,
KAWASAKI・Tatsuhito
1
,
NISHIO・Hiroyuki
1
,
KINUGAWA・Mitsuya
1
1医療法人河崎会水間病院
pp.106-109
発行日 1992年2月15日
Published Date 1992/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401900520
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◆はじめに
長寿社会の到来で,全人口の中に占める高齢者の割合が急速に増加しつつある今日,高齢者に対する保健福祉施策の一つとして,1988年4月より,老人保健法に基づく老人保健施設制度が本格的に施行された.この老人保健施設は,入院治療を要するほどでもないが適切な医学的管理のもとにリハビリテーション・看護・介護を必要とする老人を対象に,入所者のクオリティ・オブ・ライフ(QOL)の向上に重点を置きながら,生活の自立を支援し,在宅ケアの促進を目的とした中間施設である.厚生省老人保健課の調べによると,1991年10月現在で全国に504施設がある.
老人保健施設「希望ケ丘」は,全国7モデルの一つとして1987年6月に開設された,70歳以上の痴呆性老人を対象とする,痴呆性専用の老人保健施設である.入所定員は,開設当初は30名であったが,1990年8月に新棟が完成し,現在は63名である.ここでは,「希望ケ丘」における,入所者,ケアの指針,退所先について,現状を報告するとともに,それに関連するいくつかの問題点を述べる.
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