特集 痴呆性老人の地域ケア
地域ケアの試み—水間病院痴呆性老人保健施設「希望ケ丘」
河崎 茂
1
Shigeru KAWASAKI
1
1水間病院老人保健施設希望ケ丘施設
pp.393-396
発行日 1990年6月15日
Published Date 1990/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401900112
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■はじめに
10年後の西暦2000年には65歳以上の老齢人口の占める割合は,全人口の16%を越すと予測され,その時点における国民医療費は現在の2倍の40兆円を越え,そのうち老人医療費の占める割合は37%といわれている.この約2,000万人の老人のうち寝たきり老人は100万〜120万人,また痴呆性老人も同じく100万人を越すとの予測値があげられているために,社会保障給付費は2010年には200兆円を越し,国民所得に占める割合は30%近くになるであろう.これを北欧型の高福祉高負担か,アメリカ式の自己負担のいずれかを参考にしたとしても国民皆保険の日本式を打ち立て続けるべきであり,誠に重大な選択の時期である.
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