発言あり
寝たきり老人ゼロを目指して—Quality of Lifeの追求のために発想の転換を,他
高崎 絹子
1
1埼玉県立衛生短期大学
pp.145-147
発行日 1990年3月15日
Published Date 1990/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401900042
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平成2年度の厚生省の予算要求の目玉ともいうべき「寝たきり老人ゼロ作戦」を,どのように受け止めるかは,職種や立場,所属する領域によってかなり異なっていると思われる.例えば保健と福祉,臨床と公衆衛生,医師と看護職,あるいは政策・管理の責任者と第一線担当者,サービスの提供者と受益者である老人・家族などの対比で考えてみると,その差異がかなり明確にみえてくる.
ただ,身近にいる何人かの意見を聞いた限りでは,ひとつ共通することがあった.それは寝たきり老人をゼロにすることは到底不可能であり,いても止むを得ない,と本音のところで考えている,または諦めの気持ちがあるということである.そして,誰もがその理由をいくつも数えあげる.
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