予防と臨床のはざまで
予防と臨床のはざまから見るコロナ(その2)
福田 洋
1
1順天堂大学大学院医学研究科先端予防医学・健康情報学
pp.486
発行日 2020年7月15日
Published Date 2020/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401209434
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3月に入り,クラスター防止の考えに基づき,学会,研究会,講演会の中止が相次ぐようになりました.3月12日に予定していたさんぽ会(産業保健研究会)月例会も中止となり,私自身もお引き受けしていた複数の集合形式の講演会が中止となりました.中止により時間があいて暇になった感覚もありましたが,キャンセルや予定の変更などの対応にも追われ,なんとなく慌ただしい日々が続きました.大学では軒並み卒業式が中止となり,卒業式や謝恩会を楽しみにしていた学生や親御さんたちには残念な状況となりました.
一方で,企業の衛生委員会は,大人数の会議の自粛を求める動きから中止になる企業と,最新情報の周知のために開催する企業が半々程度の印象でしたが,日々刻々と変わる状況や医学的なエビデンスを求めて,情報提供のニーズはかなりありました.「新型コロナウイルスの最新情報と企業の対応」というようなテーマで,複数の企業の衛生委員会や健康講話会でお話をさせていただきました.「新型コロナウイルスとは」から始まり,「医療現場から現在の検査・治療の様子」「日本と世界の感染状況の違い」「職場で今後取り組むべきこと」などについてお話しました.質問がたくさん出ることも多く,普段以上に関心が高いことが感じられました.
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