予防と臨床のはざまで
はざまの連載200回を振り返って
福田 洋
1
1順天堂大学大学院医学研究科先端予防医学・健康情報学講座
pp.58
発行日 2021年1月15日
Published Date 2021/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401209547
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医学書院さんのご好意でこの連載を開始してから今回で200回! ほぼ毎月休みなく書いてきましたので,足掛け16年ほどになります.今回はその連載そのものを振り返ります.
最初のアイデアは,大学院生時代(1995年)までさかのぼります.公衆衛生学講座の大学院生だった当時,私は糖尿病患者教育の評価を研究テーマにしていました.研修医時代の北海道の病院で,患者さん向けの教材を全編漫画入りで作るほど,「面白くてためになる健康情報を患者さんに伝える」ことに夢中でした.今風に言えば,ヘルスリテラシーに興味があったのですが,中でも媒体としての漫画に大きな可能性を感じていました.当時,教室に来ていた医学書院の編集の方に,「雑誌に漫画入りでエッセーを連載したい」と提案したところ,「医学書院では漫画はちょっと…(苦笑)」とけんもほろろに却下されたことを覚えています.今思えば漫画が問題というより,業績のない院生が連載すること自体が無理な話なのですが,当時はいつか漫画を掲載して見返してやる!と勝手に闘志を燃やしたのでした(笑).
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