予防と臨床のはざまで
予防と臨床のはざまから見るコロナ(その1)
福田 洋
1
1順天堂大学大学院医学研究科先端予防医学・健康情報学
pp.416
発行日 2020年6月15日
Published Date 2020/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401209412
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1月後半になり,産業医先の各企業からコロナ関連の質問が増えてきました.メールでは1月22日に最初の相談が入っており,中国との行き来がある企業から,渡航中の社員の対応や今後の渡航についてどう対応すべきかという内容でした.日本での最初の感染者が1月16日ですから,翌週にはもう相談があったことになります.まだ報道が過熱していなかった頃ですが,やはり企業は情報が早いと感じました.
1月27日には,大学の安全衛生関連の会合があり,今ではテレビで引っ張りだことなっている感染症専門医の先生と話す機会がありました.「今回の新型肺炎を先生ならどう説明しますか?」と質問すると,「それなりの風邪がすごく流行る感じ」と教えていただきました.さすがに分かりやすい,と感心しましたが,致死率や感染力についてインフルエンザとの比較から,その後「ひどいインフルがすごく流行る感じ」と危機感を上方修正しました.
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