特集 地方自治体と公衆衛生—総合性と専門性の確保
大阪市における公衆衛生医師確保と育成システムの現状と展望
竹内 敏
1
1大阪市健康局
pp.298-304
発行日 2018年4月15日
Published Date 2018/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208870
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はじめに
公衆衛生医師確保と育成システムは,医師が配置される組織体制および医師の役割・責務体系と表裏一体の関係にある.
大阪市の公衆衛生医師配置は,2000年4月の1保健所・24保健センターへの組織変更に伴って,それまでの24保健所への医師配置(主にラインポストとしての保健所長配置)から公衆衛生業務(医師実務)担当配置へと改編された.これは,公衆衛生行政に就く医師のポスト・役割・責務を一から見直し,創り直すことであり,また,医師確保・育成計画を根本から仕立て直すことでもあった.2010年までの経緯については本誌の75巻9号(2011年9月号)で報告している1).
本稿では,前回の報告以降も続いているわれわれ(大阪市)の取り組みである「公衆衛生医師を“確保”“育成”“伸ばす”」の紹介と成果,課題と展望を述べる.
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