特集 地方自治体と公衆衛生—総合性と専門性の確保
愛知県における社会医学系専門医制度の現状と展望
丸山 晋二
1
1愛知県健康福祉部
pp.306-312
発行日 2018年4月15日
Published Date 2018/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208871
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はじめに
愛知県(以下,当県)内には,都道府県型保健所(以下,県型保健所)ならびに政令市型保健所(以下,市型保健所)が,指定都市である名古屋市,中核市である豊橋市,岡崎市,豊田市に設置されている.全国の中でも比較的,公衆衛生医師を教育する社会資源が多い地域である.
公衆衛生医師の教育では,2015(平成27)年9月に,社会医学,衛生学,公衆衛生学の関連学会と団体が集まって社会医学系専門医協議会が発足した.2016(平成28)年12月には一般社団法人社会医学系専門医協会(以下,専門医協会)が設立され,2017(平成29)年4月には社会医学系専門医制度が開始された.当県内には,専門医協会による認定が行われた社会医学系専門医研修プログラム(以下,プログラム)が複数あり,専攻医に対する研修が開始されている.
本稿では,当県における保健所および行政機関に勤務する医師の状況,社会医学系専門医制度の概要,プログラムの現状および展望などについて述べる.
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