特集 地球温暖化対策—2020年以降の新たな国際枠組み
気候変動対策の国際交渉の概況
木野 修宏
1,2
1環境省地球環境局国際地球温暖化対策室
2環境省地球環境局総務課低炭素社会推進室
pp.960-964
発行日 2017年12月15日
Published Date 2017/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208790
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はじめに
「やっとここまできた人類の英知に背を向けた,今回のトランプ大統領の決定には大きな失望を覚えている」
2017年6月1日の米国のパリ協定離脱表明を受けた定例会見において,山本公一環境大臣(当時)は,「むしろ,怒りも覚える」という心境とともに,冒頭の発言を行った.本稿では,「気候変動枠組条約」(1992年採択)の下,長年の国際交渉の末にようやく合意に至った「パリ協定」(2015年採択)の経緯と意義をあらためて振り返ることで,気候変動問題に関する国際交渉の概況について述べる.
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