特集 衛生監視・指導行政の現状と課題
自治体における生活衛生監視指導体制の現状と課題
東京都における食品衛生監視指導に関わる課題と対応
中村 重信
1
1東京都福祉保健局健康安全部食品監視課
pp.648-654
発行日 2017年8月15日
Published Date 2017/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208720
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はじめに
2016年3月末現在の東京都(以下,都)内における食品関係の営業許可施設数は,飲食店営業(自動販売機を除く)で約19万5千件に上る1).また,その他の許可・届け出施設を合わせた総計は約50万件となっており,都道府県の中では最大の規模を有している.これらの施設の監視指導は,東京都が単独で所管しているわけではない.都内には,特別区に加え,八王子市,町田市がそれぞれ保健所を設置する自治体としての業務を所管しており,食品衛生法に基づく監視指導などを行っている(図1).
都は世界有数の大都市であるとともに,特別区という全国で唯一の自治体との連携など,他にはない地域での特徴を踏まえた対応が求められる.本稿では,都における食品衛生行政の課題や取り組みについて述べる.
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