連載 衛生行政キーワード・115
日本のがん対策
橋本 尚英
1
,
丹藤 昌治
1
1厚生労働省健康局がん・疾病対策課
pp.261-264
発行日 2017年3月15日
Published Date 2017/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208633
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がん対策のこれまでと現状
がんは,日本では1981年より死因の第1位であり,2015年には年間約37万人ががんによって亡くなっている.がんの罹患数についても,高齢化に伴い増加傾向にあり,生涯のうちに約2人に1人ががんに罹患すると推計されている.また,がん患者の約3人に1人が就労可能年齢(20〜64歳)でがんに罹患している.こうしたことから,依然としてがんは国民の生命と健康にとって重大な問題であるとともに,がん対策は,「1億総活躍社会」の実現に向けても取り組むべき課題のひとつであると言える.
わが国のがん対策としては,1981年以降,「対がん10カ年総合戦略」「がん克服新10か年戦略」「第3次対がん10か年総合戦略」と10年ごとに戦略が改定され,施策が実施されてきた.
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