特別寄稿
日本における喫煙対策
浦田 剛
1
1禁煙広報センター
pp.59-62
発行日 2005年1月1日
Published Date 2005/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100011
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「夫が喫煙者の場合に,非喫煙者の妻の肺がんリスクは1.5倍」
国立がんセンター疫学部長だった平山雄博士が,1966年から26万人以上の日本人の死因と生活習慣の前向き調査を,一般家庭の住民を対象に実施,ここで初めて受動喫煙の害が明らかにされた.受動喫煙とは喫煙者が吐き出す煙(呼出煙)とたばこの先端から出る煙(副流煙)を,自らの意思でなく吸い込むことを言う.
この平山博士の調査から約40年,受動喫煙の防止を規定した健康増進法が施行された.国民の健康づくりや生活習慣病の予防を効果的に進めるために作られたこの法律は,国や自治体,個人が取り組むべき事項を定めている.
2003年5月の施行後,健康増進法が国内の喫煙対策にどのような影響を与えているか.企業,病院,学校での事例を紹介する.
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